イスラム国に対するボウフラ発言について

ちょっと前ですがTBSの『サンデーモーニング』という番組で、過激派国際テロ集団:イスラム国をボウフラ、その背景をドブと表現して物議をネット上で少しだけ醸してましたが、これに対する反応が面白いと思ったのでちょっと便乗。

この発言に対して、イスラム国やイスラム国家群、中東諸国などを指してドブの掃除が必要だと発言したと理解している人が結構いるんだなと感じました。その解釈は大間違いです。

ドブ(とどのつまり下水道)は確かに放置すると汚いし臭いますが、存在自体は文化的生活に必須なインフラであり、現代では何処の国にも存在するものです。どこでもあり必須でもある生活インフラからボウフラが発生する、このドブというものへの基本的存在意義の理解が重要です。
結局、経済活動の結果、多量の廃棄物・排泄物(要らないものとして切り捨てられた労働者、社会的に排除された文化・貧困層、その他現代の高度文明社会に取り残された人々や地位など)が集まり、それの清掃(貧困、経済格差、出自格差、多文化政策など)を怠った結果、掃き溜めの集団にイスラム国という蚊が卵を産み(勧誘活動)、ボウフラが大量発生、羽化した蚊が様々な方法・手段(人材面・資金面)で中東に集まった結果が今のイスラム国です。

そして、これまでの国際テロ集団と明らかに性格を異にする点は、構成員として参加している外国人(シリア・イラク国以外)が多いということ、自国での地位や自国社会に対する不満ではなく構成員の所属していた社会における不満をインターネットを介して刺激して勢力を拡大していることであり、これらの事実はすでに多くの報道がなされている部分でもあります。
つまり、イスラム国と構成員をボウフラとドブの関係からひも解く場合、ドブはどこの国にも存在する、社会に対する不満ということになります。

この点を無理解のまま、単純にイスラム国やその背景をそれまでの良くある欧米対イスラムの構図に当てはめることは非常に危険であり、この点を無自覚のまま対イスラム国対策だけを進めた場合、その対策自体が社会の不満分子を刺激してイスラム国の勢力拡大を助長する結果を引き起こす可能性すらあるという非常に厄介な問題です。

まぁ、ある意味共産主義の祖、カール・マルクスの言う資本主義の成熟しきった結果として起きる、資本家階級と労働者階級との闘争の前段階ともい言うべき格差社会の拡大段階かもしれませんね。

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